オリオンから流れ星

とむさん

2009年10月19日 22:30

空気が澄んできて、星空を見上げるのにいい季節ですねえ。

さて明日、火曜日のFM Haro! レディオエイチ、12時台さいしょのコーナー「とむさん星空ノート」。
今週は、ちょうど今ピークを迎えてているとされている流星群、「オリオン座流星群」のお話です。

流星群というのは、流れ星がある一点から放射状に飛び出してくるように見えます。これを放射点といいます。この「オリオン座流星群」、名前の通り、オリオンが振り上げている棍棒のあたりに放射点があります。

実は、流れ星というもの自体は、決して珍しいものじゃありません。
ふだんでも、毎晩、必ず流れています。
流れ星を見るこコツ、というものがありまして、それは、ぼーっと見ていること。
夜空のだいたい同じあたりを、ぼーっと、10分か20分くらいずっと眺めていると、たいがい見ることができるんです。
とはいっても、ふだんはそんなふうにはできないですよねえ。ですから、流星群というのは、流れ星を簡単に見るいいチャンスなんです。

オリオン座流星群は、今年は今夜、19日夜から23日の未明にかけて極大を迎えると予想されています。

実はこれまで、オリオン座流星群は、条件の良い場所で見ても、1時間あたり20個程度と流星の数も少なくて、しかも暗めの流星が多いため、「派手さのない流星群」なんて言われたりしてきたんです。
ところが事情がかわりました。2006年に突然活発になりまして、この年には1時間当たりに最大で50個以上という大量出現になったんです。翌2007年にも同じ程度の活発な出現をしまして、近年非常に活発な出現を見せてくれています。

またオリオン座流星群は、星が流れるスピードがとても速い流星群の一つです。
このため、明るい流星も多く見られますし、また星が流れた後、流れた経路に沿って「流星痕(こん)」と呼ばれる筋のようなあとが残ることがあるんですが、これが見える確率も高いそう。

さらに今年は、月が邪魔にならないんです。
いま、月は日中から出ていて、日が沈んだ後すぐに月も沈んでしまいます。
ですから月明かりを全く気にせず流れ星を見ることができるんですね。

では、どんなふうに見るのがいいか、といいますと、まず。オリオン座は夜10時頃に昇ってきます。それ以降でないと星はあまり流れません。
オリオンが高く上ってくる夜中過ぎが観察に適しています。

そしてできれば、空の広い範囲が見渡せる場所。木立や建物が少なくて、まわりの明るい光がなるべく直接目に入らないところ。
山や海がいちばんですが、ビルの屋上や広い公園などもいいそうですよ。
それから、立ったままで見上げていると首が疲れちゃいますから、シートやレジャーチェアを使ったりして楽な姿勢で見るのがいちばんです。

流星はどこに流れるか分かりませんし、いつ流れるのかもわかりません。ですから星空全体を気長にゆったりとながめるのがコツなんです。

ただし。夜半を過ぎると予想以上に冷え込みますからね。
見に行ってみようかなというかた、十分気をつけて、暖かくして星を見てくださいね。

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