早いもゆっくりも大事なラジオ

とむさん

2014年08月28日 21:29

さてわたくし、先週予告しましたとおり…って、予告するようなものでもないんですが、まあともあれ、遅い夏休みをようやくいただきまして、この月曜火曜はちょいと遠出をしてまいりました。

「青春18きっぷ」を活用した鉄道の旅でありまして、えー、あまり詳しく語るのはアレなんでやめときますが、初日は北陸路を西から東へたどり、二日目は本州をナナメに横断するようにして帰ってくる、というルート。
ところどころで途中下車しながら、基本的にはとにかくひたすら鉄道で移動し続ける、鉄道乗りっぱなし旅であります(^_^;)。

まあ、これ、このまんまではあまり「オススメの旅」とは言いがたいのですけれど、でも、たとえば…

蜃気楼が見える古くからの港町とか(ただしシーズンは春から初夏ですが)、薄暗いトンネルの中にホームがあって、260段もの階段を延々登って駅の外に出るとそこは深山幽谷のなか、という駅とか。

あるいは、緑深い渓谷にそって縫うように、ゆっくりゆっくり走っていくディーゼルエンジンの列車(電化されていないんですね)。
はたまた、今も現役の「窓が開く」「窓際に小さなテーブルがあって、その下に栓抜きがついている」車両。

などなど、なかなかに味わい深い情景が随所にあるんでありますよ。

楽しんでリフレッシュさせていただいて、仕事に復帰した昨日入ってきたニュースが、JR東日本、西日本が北陸新幹線の長野―金沢の開業を来年3月14日とする方針を決めた、という話題。

そう、北陸本線沿いには、建設の進む新幹線の高架線があちこちに見られましてね、ずいぶん進んできているなあ、と思いながら見ていたんです。

これは決して批判的に見ているわけではなくて、言うまでもなく、早くなること、便利になることによるメリットは計り知れないものがある、新幹線は未来に向けた希望を乗せて走るんだ、と、これは本当にそう思うのです。
が、その一方で、たとえばわたくしがしてきたような旅のありかた、というものも、やっぱり捨てがたいんですよねえ。

「早くて便利」も大事だけれど「ゆっくりのんびり」も大事。

何事によらず、両方とも楽しめる、というのがきっとベストなんだろうなあ、なんて思う今日このごろなのであります。


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さてさて、そんな8月28日のSmile on Radio。
登場いただいたのは…



静岡国際オペラコンクール実行委員会事務局・広報担当の上山万里子さんをスタジオに。

戦前、日本人として初めて国際的な名声を得た静岡県ゆかりの偉大なプリマドンナ、三浦 環さん(お母様が菊川のかただったそう)をたたえ、没後50周年にあたる1996年から3年ごとにアクトシティ浜松で開催している静岡国際オペラコンクール。

2003年には「国際音楽コンクール世界連盟」への加盟が認められ、国際コンクールとしての地位を確立。若手オペラ歌手の登竜門として世界的な注目を集めています。

7回目のコンクールイヤーとなる今年、アジア、欧米、アフリカ等世界27の国と地域から242名の応募があり、厳しい予備審査の結果参加が認められた66名の若手オペラ歌手が、きたる11月、アクトシティ浜松大ホールに集結し、9日間にわたる予選・本選に臨みます。

1次予選は11月8日(土)~11月10日(月)、2次予選は11月12日(水)・13日(木)、そして本選が11月16日(日)それぞれ午後1時30分開演。入場料金は、1次予選が各日500円、2次予選が各日1,000円、本選は指定席3,000円、自由席1500円、なお、学生さんは予選が無料、本選は自由席500円です。公式プログラム付きのお得な「通し券」は5,000円。チケットぴあなどで現在販売中です。

各人が得意とするアリアを2曲ずつ歌う1次予選、得意とするオペラ作品ひとつの中から審査委員会に指定された場面およそ20分を演じる2次予選。ここまではピアノ1台による伴奏(ピアニストのみなさんの八面六臂の活躍も見ものです!)。そして本選では東京交響楽団の伴奏。オーケストラピットを使った、オペラ公演本番さながらの緊張感みなぎる舞台での決戦となります。

マイクを使わず、アクトの大ホール4階まで響き渡る声量。高い声や低い声、パワフルな声や繊細な声など、個性あふれる歌声。たとえ言葉がわからなくとも、衣装など目でも楽しめ、言葉や国、時代をも超えて共感できる人間の存在を音楽をとおして語りかけてくる、そんな歌声が堪能できます。

「アリア」には、きっと聞き覚えのある曲がたくさんあります(たとえばトリノ五輪金メダルの荒川静香さんのフリースタイル「誰も寝てはならぬ」もオペラ・アリアです)し、生で聴く歌声、きっと感動すると思いますよ〜!

また、コンクールのPRデザインを手掛けているのは、静岡文化芸術大学デザイン学部の学生さん。富士山をテーマに若い感性と和モダンな雰囲気でまとめられたデザインは、今後様々なところでコンクールを盛り上げてくれます。こちらも注目ですよ(大学が運営しているという、世界的にも珍しいコンクールでもあるんです)。

最終日の本選では、1位〜3位と特別賞にくわえて「オーディエンス賞」の企画があります。会場に来場された皆さんの投票で決まる賞、ぜひ会場に足を運んでいただき、一番よかったと思う歌手に投票してみてください。そして、新しい才能の誕生の瞬間に立ち会ってみませんか?と上山さん。興味をお持ちの方、ぜひとも足をお運び下さい。詳細は公式サイトをどうぞ!


Happiness Style
浜松調理菓子専門学校・渡邊貴美子先生に「夏バテ対処の献立2品」を教えていだたきました。

体にたまった暑さを排出してくれ、疲労回復に役立つレシピです。天候不順で体調も崩してしまった、なんて方にもおすすめですよ。お惣菜とジュース「揚げ茄子と豚肉のみぞれ煮」、「きゅうりとキウイフルーツのジュース」の2品です。

どちらも手軽にサッと作れておいしくいただけます。「揚げ茄子と豚肉のみぞれ煮」は、冷やしていただいたり、お素麺のつけダレにするのもおすすめです。夏の疲れを感じているかた、ぜひお試し下さい!

浜調さんでは9月23日(秋分の日)、食の祭典「食友祭」を開催。学生さんのレストランやカフェ、バザーなど、学生さんが運営するお店がいっぱいの、浜調さん最大のイベントです。開催時間は10:00〜14:00、入場は無料です。駐車場はありませんので公共交通期間をご利用下さい。詳細はこちらの案内チラシをどうぞ!




いどばた通信ラジオ工房
安住工房・安西さん。

いとばた通信8月号「福祉住環境コーディネーターコーナー」から『介護保険の基礎知識』をご紹介。「要介護認定」「地域包括支援センター」「ケアマネージャー」「介護サービス」をキーワードに、それぞれ詳しく解説されていて参考になりますよ。磐田市の問い合わせ先も網羅しています!

第4木曜日はJCタイム。磐田青年会議所・響け磐田のちから委員会 委員長の堤 哲八さんをお迎えし、9月17日に開催される9月度例会をご紹介いただきました。委員会内でずっと「災害に対する知識」をテーマに勉強してきたという堤さんたち、例会ではJCメンバーに災害について考えてもらうことを企画しているそう。

その手法は「クロスロードディスカッション」。1つのテーマに対して参加者同士が意見を言い合い、それらすべてが正解として、あえてひとつの結論にはまとめない議論スタイルです。一人一人、組織ごとに様々な意見があることや、柔軟な思考回路を持つことの大切さを感じてもらうことが狙い。そして、それらを通して、地域のリーダーたりうるJCメンバーに災害・復興時には持てる力を十分に発揮し活躍してもらう、それはまさにJCの掲げる「明るい豊かなまちづくり」に通じることですね!

バレエ音楽をお届けする『安住コレクション』は、シリーズ「男目線のバレエ」。さまざまなバレエ作品から「男性キャラクターが登場する踊り」を取り上げ、男性キャラの存在感や人物造形などをじっくり見ていきます。7月からは「ロミオとジュリエット」。いわずと知れた文豪シェイクスピアの有名戯曲のバレエ化作品です。

前回の続き、第一幕四場から「舞踏会 騎士たちの踊り」をお届けしました。キャピュレット家の舞踏会でのジュリエットのお披露目といった場面です。「男目線」なのになぜこのナンバーを?と言いますと、今までいいところがなかったパリスが登場、なんとかジュリエットの心をつかもうとする場面でもあるのです。ですがロミオと「運命的な出会い」をこの曲中でしてしまったジュリエットは上の空。うーむ、なんとも気の毒なパリスくんなのでした(^_^;)


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そして『My Choice Time〜天の光はすべて星』のコーナー。
今週は、天の川のほとりにかかる竪琴「こと座」のお話でした。

この季節もっとも目立つ星「ベガ」を擁する、小さいけれどよく目立つ星座です。

伝わる神話は「オルフェウスの竪琴」。

急死した妻を取り戻すため地下へ赴き、冥界の王ハデスの心をその演奏と歌声で動かし、連れ戻す許可を得たものの、「消して振り返ってはならぬ」との警告を破ってしまい…という有名なエピソードです。

死した妻を取り戻しに行く、というモチーフは、日本神話のイザナギ・イザナミの物語に通じます(イザナギの場合は「振り返るな」ではなく「のぞき見るな」の警告を破ってしまう)し、「振り返ってはなぬ」を破ってしまったために、という部分はソドムとゴモラの物語にも通じますね。

もっと大きくとらえて、見てはならぬといわれたものを見てしまったために何かが破綻してしまう(鶴の恩返しもそのひとつですよね)という、ある種の「物語の原型のひとつ」といえるのかもしれません。

そんなことを考えながら星空を見上げてみるのもまた楽しいですよ(^^)


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であであ、
お聴きいただいたみなさま、ご出演いただいたみなさま、ありがとうございました!
また来週〜〜(^-^)ノシ

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