夜露の季節のラジオ

とむさん

2015年10月29日 20:27

さて、10月ラストの木曜日、週末の日曜日からはいよいよ11月です。
ここ遠州地域、日中はまだまだ陽射しが強いなあと感じます。でも朝晩はずいぶん気温が下がってきましたねえ。

わが家のにゃんこも、明け方になると、こないだまではお布団の上に乗ってたんですが、近ごろはお布団の中に入ってくるようになりました。わかりやすいですね(^-^)

この時期、朝夕の気温の低さによって生じる現象はいろいろありますが、たとえば「夜露」もそのひとつ。

先日、秋は湿度が低くなる、というお話をしたとおり、さわやかなカラッとした空気が今の季節の特徴なんですが、じつはカラッとしているのは日中だけで、朝夕は湿気が多いんです。

じっさい、1日の気温と湿度の変化をグラフ化してみると、気温のグラフは日中、午後二時前後をピークとした山形になるんですが、湿度のグラフはその反対、午後二時前後が一番低い谷型のグラフになるんです。

これはなぜかというと、空気中に含まれる水蒸気の量じたいは昼も夜もあまり変わりませんが、夜になって気温が下がってくると、空気中に水分を多く含むことができなくなるため。

含みきれない水分が、やがて露を結ぶというわけです。
なので、お洗濯物などもあまり遅くまで外に出しておくと湿っぽくなっちゃうんですね。

この原理自体は一年を通して言えることですから、露は一年中発生します。
ですが、夏の間は夜になってもあまり低くならなかった気温がぐっと下がってくるこの季節に顕著な現象なんです。

なので、俳句の世界でも「露」のつく言葉は軒並み秋の季語になっています。
そしてこれからさらに気温が低くなるとこれは凍ってしまい「霜」になるんですね。

じつは二十四節気では先週末から「霜が降りる」と書いて「霜降」という時期に入っていますが、これは、そろそろ初霜の知らせが聞かれるころという意味で、今年の秋はゆっくり深まっていき冬の訪れはちょっと遅くなりそうという長期予報もありますし、常に霜が降りるようになるのはもう少し先。

ですから実際には、いまが夜露のシーズンと言っていいかもしれません。
じっさい、暗くなってから車に乗ろうとすると、あ、夜露に濡れてる、って気づくようになりました。

季節を彩る風物詩のひとつであり、はかなげで美しいイメージもある夜露ですが、いっぽうで「夜露は身体に毒」という言葉もありまして、これはこの季節の朝夕に、実際に身体を濡らすことだけではなく、一日を通して気温差があることに注意をうながす言葉なのかもしれないな、なんて思います。

気持ちのいい季節ではありますが、反面、朝夕と日中の気温の差が体調に影響を及ぼしやすい季節でもあるんですよね。
じつは、かくいうぼくも、先週の後半から風邪を引いてしまっているんです(>_<)

だいぶ治りかけてはいるんですけどね、まだちょっと残ってまして。
もしお聞き苦しい点がありましたらお詫び申し上げます。

ぼくの周りでも、風邪引いちゃった〜っていうひと、ちらほら。
みなさま、ぜひお気をつけくださいね。


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さてさて、そんな話題からスタートした2015年10月29日のSmile on Radio。
登場いただいたのは…



Today's Smile
シネマ・ヴァリエテ代表で映像作家の袴田浩之さんをスタジオに。

自主映画制作グループであるシネマ・ヴァリエテさんの前身は70年代の終盤に女優の鈴木砂羽さんのお父様である西条俊さんが立ち上げたグループ。80年台に現在の名称に改め、その後は、現在浜松映画祭代表の稲垣大作さんが代表の時代を経て、袴田さんが代表になってからも20年近くなるそう。

じつに長きにわたって活動を続けてきています。地方都市で自主映画制作グループが30年以上も活動を続けてきているのはきわめて異例のことだそうで、袴田さんご自身、他の地方を訪れた際によく「すごいですね!」と言われるそうです。

もちろん袴田さんも映画を制作されています。これまでの作品は海外でも上映されたこともあり、最新作『背徳の音』も全国各地で上映され、つい先月も京都で映像個展が開かれたばかり。

今回ご紹介いただいたのは、シネマ・ヴァリエテさんが開催する上映会『WALDEN - ウォールデン…ジョナス・メカス映像展』。60年代ニューヨーク前衛アートシーンのまっただなかで、「アートに関するあらゆること」を毎日撮りためていたメカスがその映像をひとつの作品としてまとめたものが『ウォールデン』です。

「日記映画」というジャンルを創設したと言われるその映像には、たとえばアンディ・ウォーホル、ジョン・レノンとオノ・ヨーコ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、アレン・ギンズバーグなどなど、現代のアートシーンの礎を築いたと言っても過言ではないアーティストたちの息づかいがつぶさに記録されています。

日記を書くように日々の出来事を撮影した作品には、ドラマもサスペンスもありません、セリフもほとんどありません。ただ流れていく映像。物語を追おうとすると寝てしまうかもしれません、でも、映像の中の空気に触れる、映像の中の聞こえない音を聞く、そういう見方をすると、たゆたう時間の流れに心地よく身を任せる経験ができるそうですよ。

そうしたタイプの作品なだけに、今回の上映会では、映像作家でもあり大学講師でもある櫻井篤史氏を招いて、映画の見方や感じ方について、ざっくばらんな質疑応答を含めたティーチインも行われます。ありがちな舞台挨拶のようなものではなく、対話のある時間にしたいと考えています、と袴田さん。

開催は11月7日(土)、会場は木下惠介記念館。3時間という長い作品のため、1時間半ずつ2回に分けての上映です。1部が16:00-17:30、2部が18:00-19:30。料金は当日が1・2部各1,200円/通し 2,000円。予約もしくはチラシ持参の方は1・2部 各1,000円/通し1,600円。

そしてなんと!予約のさい「FMハローを聴いて」とおっしゃっていただくとさらに100円引きにしてくださいますよ!お電話でもご予約可能、袴田さんの携帯[090-5036-5892]または上記Facebookページをご覧ください。

地方都市での上映は浜松が初めて。この機会を逃すともしかしたら一生見られないかもしれません。できることなら、独りではなくいろんな人と一緒にご覧になっていただき、感じたことを話し合って共有する場を持ってもらえたら、と袴田さん。興味をお持ちいただいた方、ぜひ足をお運びください。


Happiness Style
クッキングスタジオチャコ・杉田久子先生に『チンゲン菜のクリーム煮』を教えていだたきました。年中出回っていて旬を意識しにくいチンゲン菜ですが、露地物が出まわるのは春と秋、特に晩秋がいちばん味が良くなると言われるそう。

まさに今が一番美味しいチンゲン菜をつかった一品です。材料も手順もきわめてシンプル、びっくりするぐらい簡単につくれて見た目も豪華、もちろんとっても美味しい、秋の夜に嬉しいあったか中華料理です。ぜひお試しを!

11月7日(土)にチャコ先生の教室で浜松初開催となる「豆腐マイスター認定講座」。豆腐の原材料や歴史などの基礎知識から美味しい豆腐の見分け方、料理方法まで学べる注目の講座ですが今回はちょうど満席になったばかりとのこと。でもまた開催があります、興味をお持ちの方、次回をぜひお待ち下さい。

常時100名前後の生徒さんが集い、いつも満員のチャコ先生の教室ですが、ちょうど入れ替え時期で、今なら夜の講座に1名空きがあるそうですよ。お問い合わせはホームページからどうぞ。


Supecial Guest
中区鴨江にある渥美ゴザ屋・代表の渥美 亮一さんをスタジオに。



創業はなんと大正2年。二代目が鍛冶町にお店を開いて以降でも100年近い歴史を紡いできた渥美ゴザ屋さん。戦時中、浜松が焼け野原になった大空襲で奇跡的にお店が焼け残り、敷物の需要が高かったためゴザの商いが多く、自然に周囲から「ゴザ屋さん」と呼ばれるようになったことが店名の由来だそう。

その歴史あるお店を受け継いでいる亮一さんですが、公式ホームページには「4代目」となっているものの、見方によっては5代目かもしれないそうで、長い歴史を重ねてきているからこそはっきりしない部分もあるということなのでしょうね。

現在は各地の伝統工芸品を中心に、生活に密着しつつ少し色気があるものを多く扱っている渥美ゴザ屋さん。たとえば秋田の曲げわっぱ、岩手の南部鉄器、福井の越前漆器、大分の竹細工、愛媛の砥部焼、佐賀の伊万里・有田焼、三重の伊賀焼。また海外のものではインドネシア、タイ、アフリカの籠などがお店に並んでいます。

公式サイトにはジャンル分けされた商品が多数掲載されていますのでぜひご覧下さい。やはりかつて陶芸に携わっていただけあって、焼き物は豊富な種類がそろっています。また、今後伝統工芸になりうるような商品も常に探し続けているそう。

今回はイベント情報も。11月7日(土)、8日(日)に、株式会社みのりさんで開催される大感謝祭。新中学1年生むけ特典付き制服予約イベントの他、お楽しみ抽選会、体験ブースなど盛りだくさん。あの「テルミン」をマトリョーシカ型にした「マトリョミン」の体験もできますよ!

このイベントで同時開催される、「自分へのご褒美」をテーマにした雑貨・スイーツ・ガーデニング・野菜などの展示販売体験イベント「シャイニーランド」に、渥美ゴザ屋さんも出展されます。どんな商品が並ぶかは当日のお楽しみ。ぜひ足をお運びください。

鍛冶町から移転して7年になりますが毎日元気に営業中です、ぜひお気軽にお立ち寄りください、と亮一さん。お店は鴨江旅館街の奥、バスケットゴールが目印ですよ。駐車場も完備、木曜定休、10時〜18時が営業時間です。ただ眺めるだけのご来店も大歓迎!とのことですよ(^^)

※「幸せに近づく6ヶ月!」のコーナーは第5週はお休みです。来週をどうぞお楽しみに!


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『My Choice Time〜天の光はすべて星』
火曜日が満月で、いまが月がとってもきれいです。
そこで今議会は、ギリシャ神話に登場する月の女神についてのお話でした。

なかでも詳しくご紹介したのは、月光の女神セレネーと羊飼いの青年エンデュミオンとの、不思議な、かつ永遠の愛の物語。

永遠に続く眠り、その夢のなかで紡がれる、女神と青年の逢瀬。

何度ふれてもいつも不思議に胸にしみる、とても印象的なお話です。
興味をお持ちいただいた方、ぜひギリシャ神話をひもといてみてください。


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であであ、
お聴きいただいたみなさま、ご出演いただいたみなさま、ありがとうございました!
また来週〜〜(^-^)ノシ

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