冬土用のラジオ

とむさん

2016年01月21日 20:37

いやそれにしても、ちょっと前まで、この冬はホントに暖かいなあと思っていたんですがねえー。
ここ数日、がくんと冷え込むようになりました。
ここ浜松・遠州地方、最高気温・最低気温ともに、平年並ないし平年を下回る寒さが続きそうです。

しかしまあそれも当然といえば当然、今日から季節は大寒、すなわち「一年で最も寒い」とされる時期に入りました。これは統計上からもそのとおりで、ここ浜松のデータを見ても、1月下旬がじっさいにもっとも気温が低いんです。

で、じつは、いまの季節をあらわす言葉がもうひとつありまして。
それは「冬の土用」なんです。

「土用」というと夏の土用がすぐ思い浮かびますが、本当は各季節それぞれにあるんです。
土用はもともとは「五行説」「五行思想」という考え方から来ています。

五行説とは、ものすごく大雑把にいえば、あらゆる物は「木・火・土・金・水」の5種類の元素からできている、そして、その5種類の元素が互いに影響を与え合うことで万物が変化し、循環していく、という考え方です。

これ以上深入りするのはやめときますが、とにかく「あらゆる物は」だもんですから、季節もこの「木・火・土・金・水」に当てはめちゃうんですね。

木火土金水、それぞれに性質が決まっているものですから、たとえば「冬は水、春が木…」というように、性質に合うように季節を割り振っていったんですが、だけど季節は四種類しかありませんよね。「土」が余っちゃったんです。

それなら土は季節と季節のあいだに割り当てよう、ということになって、これを「土用」と呼んだのです。

こういう言い方をするとなんだか無理やりというか場当たり的みたいですがじつはこれけっこう整合性があって、五行説では、土には死と誕生を司る力があると考えられていたんだそうです。

つまり、あらゆる命は死んだら土に還る。そして植物は土の中から芽を出す。
このことから、ものごとの変化を司るともされたようです。

つまり季節と季節の間に土用を挿入することで、季節がいきなり切り換わるんではなくて、古い季節から新しい季節が生まれてくる、土用があることによって季節の交代がスムーズに行われるのだ、ということになるんですね。

今年の冬土用は1月18日から始まっていて、2月3日まで続きます。

だから、いまは冬の終わりと春の始まりが同時進行しているということなんですね。
そんなふうに身の回りを感じてみるのもいいかもしれません。

そういえば、夏の土用は「丑の日」に「う」のつくものを食べるといい、っていいますよね。
なのでうなぎだけじゃなく、うどん、梅干し、瓜なんかもいいそうですが、じゃあ冬の土用は?というと、規則にのっとって考えると、夏の土用の丑の日に対応するのは、「冬の土用の未(ひつじ)の日」なんだそうで

「丑の日」に「う」のつくもの、ですから「未の日」には「ひ」のつくもの、ということになるんですね。

「ひ」がつく食べ物、さすがにこの時期に冷し中華とか冷や麦とかはちょっと、な気がしますよね、けっこう難しいんですが、「ひじき」とか「飛竜頭」とかでしょうかね。他にもあるかなあ。

今年の冬の土用の未の日は1月26日、来週の火曜日です。
「ひ」がつく食べ物、いただいてみるものいいかも、ですよ。


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さてさて、そんな話題からスタートした、2016年1月21日のSmile on Radio。
登場いただいたのは…

Today's Smile



自分史アドバイザーの塩﨑明子さんをスタジオに。

「自分史」とは、これまで生きてきた自分の歴史、すなわち人生や半生を振り返ってまとめたもの。広辞苑によれば「「平凡に暮らしてきた人が、自身のそれまでの生涯を書き綴ったもの」とされます。そんな自分史の魅力を伝えたり、活用法を広めたり、自分史を作りたい方のサポートをするのが「自分史アドバイザー」。

2010年に設立された「一般社団法人自分史活用推進協議会」の第一回アドバイザー養成講座を縁あって受講し、アドバイザー1期生となった塩﨑さん。自分史づくりはその後も広がりを見せ、現在、自分アドバイザーは全国で300人以上いらっしゃるそう。

書くのが苦手、まとめるのが苦手な方はむろんのこと、そもそも人生の記録といえば膨大な情報量ですからどこから手を付けてよいのか分からなくて当然。そんなみなさん一人一人に寄り添って、自分史の書き方の指導から、本にまとめるお手伝いもされています。

自分史づくりの動機は「子どもや孫たちに自分がどのように生きてきたのかを残したい」との思いが最も多いそう。また、戦争の記録を残しておきたいという方や、子育ての事をまとめたいという方や、仕事の事を書いておきたい、といった動機も多いそうです。

自分の人生を「文章化する」「言語化する」という行為が脳の活性化になることから認知症予防としても注目されていて、じっさい、既に認知症が始まりお孫さんに質問されても答えられないことが増えてきたため、覚えている間に記録を残しておきたい、と受講された92歳の方が、自分史が完成する頃には「この人が認知症?」と思える程になったとか。

年配の方々の生の経験を直接うかがうことは自分自身にとっても素晴らしい学びになっている、大変な時代を生き抜いてくれた方々がいたからこそ今があることに感謝の思いが湧くとともに、若い人に記録を残し伝えていくことの意義を感じています、と塩﨑さん。この活動に興味をお持ちの方、2月21日(日)に自分史アドバイザー養成講座がクリエート浜松にて開催されるそうですよ!詳しくはリンク先をぜひ!

また、自分史を学びだしてから家系図に興味を持つようになったという塩﨑さん。「自分で創る家系図講座」なども最近は力をいれて開催しているそうです。戸籍をしらべれば江戸時代後期を生きたご先祖様までさかのぼる事ができるそうで、たとえば太平洋戦争や明治維新などを「歴史」としてでなくリアルな「生」として感じることができます。

「家系は繰り返す」と言われるそうで、先祖から受け継いできたいいもの、悪いものを知り、見つめ直すことで、よりよい人生づくりにもつながります。自分のルーツ、家族のルーツ、家系に興味を持った方、今週末24日に、家系学研究所のおがわたかし氏を招いての家系学講座が浜松モール街「Any」にて午後1時から開催されます、詳しくはリンク先を!


Happiness Style
ひろみち料理教室・野崎広路先生。

毎回、身近な食材を使ってご家庭で手軽に作れる美味しい創作料理を教えてくださるひろみち先生。今回は「ゆで豚の和風ポトフ」を教えていただきました。急に寒くなってっきた季節にうれしい、あたたか〜い煮物です。

ポトフといえば、ゴロっとした感じにカットした食材を煮込んでいく洋風の煮込み。今回はゆで豚をメインに、だいこんや里芋、こんにゃくやしいたけ、ちくわなど、和の食材とだし・調味料でつくります。ほっこりあたたまるメニュー、ぜひお試しを!

ひろみち先生の料理教室は、
◎第2金曜 【 9:30〜12:00】佐鳴台協働センター/【18:00〜20:00】雄踏文化センター「男の料理教室」
◎第4月曜 【 9:30〜12:00】雄踏文化センター「クッキングママ料理教室」
で開催中です。お問い合せは090-2189-4575まで!


Specia lGuest



静岡産業大学総合研究所 大縄プロジェクトの佐藤和枝さんをスタジオに、そして映画「未来シャッター」を監督された映画監督・高橋和勧さんとお電話で。

「大縄」とは、縄跳びの大縄のこと。「気軽に縄跳びに入り一緒に楽しく飛び跳ねましょう」という主旨で、「磐田市をなんとかしたい」という女性8人が集まって2014年にスタートした、ゆるいつながりのフラットなネットワークです。

発端は、佐藤さんが2010年から「地域イノベーション」をテーマに調査研究されたさい「人や企業、行政などをつなぐキーマンの存在」と「若者と女性の視点の重要性」に気づいたことだそう。発足以降「空き家問題」に取り組むワークショップの開催などの活動をしてこられています。

そんな大縄プロジェクトが映画上映会を主催します。1月30日(土)午後1時30分より、静岡産業大学磐田キャンパス大講義室で開催される『未来シャッター』上映会です。多様な切り口で地域問題を捉えている映画で、上映後は監督を交えてのトークセッションも行われます。

静岡県から若者の流出が全国ワースト2でしかも特に女性の流出が多いという現実があり、この映画ではこの問題に若者の視点で問題提起していること。トークセッションを通して双方向のコミュニケーションがあることなどが開催の理由。「地域問題を考えるにはとても適している映画だと思います」と佐藤さん。

前回作「商店街な人」の上映&トークセッションを通して人とのつながりが増えていく中「マージナルマン」というキーワードが浮上(「境界にいるひと、という意味です」)。マージナルマンを考えることで、人がなにかを行なうことの本来の目的や、自分は何者なのか、今やるべきことは何か、などを深く問いかける映画です、と高橋監督。

地域問題を解決するのは行政だけではなく、そこに暮らし仕事をしているすべての人たちが「自分自身の問題」と捉え、考えること。この映画の中で語られるのはまさに「自分たちの未来は自分たちで創る」こと。そのためには「心の線引き」、「心の境界線」を取り除くことに気づいてもらえたら、すっと一歩前に出られるのではないか、と佐藤さん。

まさに「心の線引き、心の境界線」を必要以上に引いてしまっていることがキーになるんです、と高橋監督。この境界線をいかにして取りのぞき、連携し共存していくか、その過程を見ていただけたら。そして、問題をただ解決しようとするのではなく「問題じたいの持つ問題」について考えることが視野を広げるんです、とも。

単なる「ご当地映画」ではなく、ストーリーもとても面白いんですよ、と佐藤さん。「思いが形になる」ことをぜひご覧になってください、と高橋監督。そうそう、話題の「下町ボブスレー」ご存知ですよね、あのボブスレーのメンバーも出演者として登場しているそうですよ!

とても楽しみな上映会、お申し込みはFAXにて「お名前・連絡先・人数」を明記のうえ「0538-36-8800」へ。料金は100円以上のカンパをお願いいたします。アクセス案内は産大総研公式サイトをご覧ください。国道1号線磐田バイパス「見付I.C.」から車で10分ほど、駐車場完備です。


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『My Choice Time〜天の光はすべて星』
天を駆ける猟犬、おおいぬ座についてのお話でした。

今度の日曜日が満月です。
満月の前後は月明かりがあって星はちょっと見えにくくなるんですが、そんな夜空でもおおいぬ座は存在感をもっています。
なにしろこの星座には、全天でもっとも明るい星、シリウスがあるんです。

オリオンの三つ星を、先日おうし座やすばるを探したのとは反対の方向にのばしていけば、シリウスはすぐにみつかります。

シリウスと、その左上で輝くこいぬ座のプロキオン、そしてオリオンの左上の角の星ベテルギウス。
この3つの星はほぼ正三角形に近いかたちを描いていて、これを「冬の大三角」といいます。
形が整っていてきれいですよ。ぜひ探してみてください。

おおいぬ座の全体像、今のような満月の前後はさすがに難しいですが、よく晴れた暗い空であれば、後ろ脚で立ち上がったような姿がけっこう簡単に見分けがつきます。

ちょっとびっくりするほど犬らしく見えて、あ、ほんとに犬がいる、と思いますよ。
わんちゃんの表情を思い浮かべてしまうほど、とても形の整った星座なんです。

ではいつものように探し方画像です。



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であであ、
お聴きいただいたみなさま、ご出演いただいたみなさま、ありがとうございました!
また来週〜〜(^-^)ノシ

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