雨の風景とラジオ

とむさん

2016年06月16日 18:31


さて6月も半ばとなりまして、梅雨まっただ中。
今日はこのあとも雨の予報、週末にかけては晴れ間がのぞきそうですが、週明けは曇りマークが基本で雨マークがちらほら、といった状況です。

沖縄で梅雨明けというニュースが入ってきましたが、まだ当分はジメジメしてすっきりしないお天気が続きそうですね。

とはいうものの、もしもこの季節に雨が降らなかったら困っちゃいますからね。
そういう意味でも、雨の季節らしさを楽しんでいきたいものだな、なんて思います。

たとえば、雨のお散歩。
ぼくは昔から、ざんざか降ってるような雨は別として、さらさらしとしと降る雨のなか、傘をさしてぶらぶら歩くのって好きなんです。なんだかどこまでも歩いて行きたくなっちゃうんですよね。

で、この季節の雨のお散歩の魅力のひとつが、みずみずしい緑。雨と新緑はとってもよく似合います。
たとえば、青々とした田んぼに降る雨、なんてね。いいものです、見飽きません。

それから、これは個人的な好みかもしれませんが、ぼく「生け垣に降る雨」ってのも好きなんです。
これは立ち止まって眺めるというより、歩きながら右に左に存在を感じていく、ってイメージでしょうか。

ぼくんちの敷地と道路との境い目、今はブロック塀になってますが子供のころは生け垣だったんです。
周囲にも、生け垣をめぐらせているお家がたくさんありました。

うちの生け垣は「カイズカイブキ」でしたが、まわりには「ほそば」の生け垣が多くて、あのまっすぐ細長い緑の葉が雨に濡れるようすが、昔からなんだか好きだったんです。

で、じつはきのう調べて初めて知ったんですが、「ほそば」っていう呼び名、あれは方言なんですね。
植物としての名称は「マキ」もしくは「イヌマキ」というんだそうです。
さらに、このイヌマキは一般には庭木として用いられることが多くて、生け垣として使うのはこの遠州地方に特徴的なことなのだとか。

この地方特有の冬の強い風、いわゆる「空っ風」を防ぐために、家や畑の周囲をイヌマキの生垣で囲む。イヌマキは生け垣にすると目が詰むので防風効果があるんですね。
これを「ほそば囲い」といって「新・浜松の自然100選」にも「遠州のほそば囲い」として選定されているんです。
ちなみに、遠州の空っ風は北西から吹くので、北西側が高くなっていることが多いんですね。

啄木の歌に、

馬鈴薯のうす紫の花に降る
雨を思へり
都の雨に


ってのがありまして、これとっても好きな歌です。

もうずいぶん昔のことですが、この歌のなかで啄木が都会の雨を眺めながら思い浮かべている「馬鈴薯の花に降る雨」つまり「遠くて懐かしい雨の風景」。
これ、自分にとっては何だろう、って考えたことがありましてね。

その時、ああ、あの、緑のほそばの生け垣に降る雨だ、って思ったんです。
そのころは全く意識していなかったんですが、ほそばの生け垣って、遠州を代表する風景のひとつだったんですね。
昔に比べたら少なくなっていますが、「ほそば囲い」まだまだ残っていますから、そういう目で見てみるのもいいかもです。

というわけで、いかがでしょうか。
雨の風景を慈しみ、あるいは、記憶に残る雨の景色を思い浮かべながら…。
この季節、楽しんでいきましょう。


-------------------------------------------------------------------------

そんな話題からスタートした、2016年6月16日のSmile on Radio。
登場いただいたのは…

-------------------------------------------------------------------------

かみ合わせを考えよう
第1/第3木曜日のこの時間は、かみ合わせと健康について、G&Oデンタルクリニックの富安誠院長にお話を伺っていきます。

今回は「顎の矯正、歯列矯正」について、患者さんをゲストに交えてお伝えいただきました。参考になりましたでしょうか。次回は7月7日の放送です。どうぞお楽しみに!

-------------------------------------------------------------------------

Happiness Style
ひろみち料理教室・野崎広路先生。

毎回、身近な食材を使ってご家庭で手軽に作れる美味しい創作料理を教えてくださるひろみち先生。今回は「チキンのメキシカングリル」を教えていただきました。

今回のレシピは、いま話題の「スキレット」を使います。スキレットは鋳物の鉄で作られた小ぶりのフライパン。いろんなお料理が簡単に美味しく仕上がる!というので評判、しかもお値段もお手頃です(ミニサイズのものは百均でも売っています)。

そんなスキレットを使って、市販のタコスミックスやミックスビーンズを活用したメキシカンソースで鶏もも肉をいただきます。ピリ辛風味が食欲をそそりますよ、ぜひお試しを!いやーぼく、スキレットって以前から気になっていたんです。これはゲットしなくては!

リハビリに励みつつ順次復帰中のひろみち先生。教室はいまのところ、第4月曜日午前中に雄踏文化会館で開講中の「クッキングママ料理教室」が復活しています。大好評で「ぜひ復活を!」と乞われて再開、もちろん生徒さんは随時募集中です。お問い合わせは先生の携帯「090-2189-4575」までどうぞ!

-------------------------------------------------------------------------

『My Choice Time〜天の光はすべて星』
今日は初夏の星座から、うしかい座のお話でした。

うしかい座は、正直、メジャーな存在とは言いにくく、よく知らない、というかたが多いかもしれません。
でもこの時期、とにかく晴れてさえいれば、さほどクリアな夜空でなくともよく目立ってすぐわかる星、アークトゥルスのある星座です。
来週の月曜が満月ですから、これから月が明るくなってきて星はちょっと見えづらい時期ですが、そんな夜空でも、アークトゥルスはしっかり存在感を放っている、本当に明るい星です。

なにしろ、北半球の日本がある緯度帯で一般的に見える星のなかではシリウスについで2番目に明るい星です。全天で21ある一等星すべてのなかでも4番目の明るさなんですよ。

アークトゥルスは今の時期、夜の8時から9時ごろ、天頂ふきん、つまり空のてっぺんあたりに浮かんでいます、ですから、そのぐらいの時間帯に頭の真上あたりを見上げれば、すぐに見つけることができます。

もちろんそうじゃない時間帯でも探しかたは簡単。何度もお話している「春の大曲線」の、北斗七星ひしゃくの柄のカーブを伸ばしていくとまず行きあたる、とても明るい星。これがアークトゥルスです。

そのアークトゥルスを基点にした、細長い六角形…例えていえば、のし紙、あるいは幅の広いネクタイみたいにも見える、そんな星の並びがこの星座のメイン部分。
これに周囲の星を付け加えていくと、棍棒をたずさえた巨人の姿に…なるはずなんですが、どうもこの星座、そういうふうには見えません。
かんじんの一番目立つアークトゥルスが妙な位置にあって、そのせいで、なかなか人の姿に見えないんです。

じつはアークトゥルスは星座の中で位置を変えているんです。
ふつう、恒星は千年とか一万年といった単位でほんの少し動く程度で、ほとんど動かないと言っても差し支えないくらいです(だから大昔からある星座が今でも同じように見えているわけです)。
が、アークトゥルスはこの「固有運動」がきわめて大きい星で、およそ800年かけて満月の直径ぶんくらい動いてしまうんです。

これ、かなりの動きかたですよ。
なので、星座ができた時代、アークトゥルスは現在とあきらかに違う位置にあったはずで、きっとその頃にはすんなり巨人の姿に見えたんでしょうねえ。

なにはともあれ、アークトゥルスは、夜空が明るい市街地であっても、そんなに空がクリアじゃなくても、月明かりがあっても、とにかく雲におおわれてさえいなければ、見つけることができます。
わが国では古くから「五月雨星(さみだれぼし)」との呼び名をもつ、まさしく、いまの季節に一番目立つ星です(五月雨=梅雨ですからね)。
ぜひご覧になってみてください。

ではいつものように探し方画像です。


-------------------------------------------------------------------------

であであ、
お聴きいただいたみなさま、ご出演いただいたみなさま、ありがとうございました!
また来週〜〜(^-^)ノシ

関連記事