みなさまあけましておめでとうございます。木曜日のスマイルオンレディオ、本年もどうぞよろしくおつきあいのほどお願いいたします。
今日から仕事始めというかたも多いことでしょうね、ぼくも今日からです。お正月気分はなかなか抜けなかったりしますけれども、気を引き締めてがんばっていきましょう。もちろん、まだまだお休み継続というかたは、どうぞごゆっくり、英気を養ってくださいね。
さて、冬至を過ぎましたから、太陽は日に日に少しずつ高く、昼の長さも少しずつ長くなってきているんですが、寒いですよねえ。ここ数日の浜松の気温、最低気温はほぼ平年並みですが、最高気温が平年を下回る日が続いています。なにしろ明日、1月5日が「寒の入り」ですもの。これから一年でもっとも寒い季節を迎えるわけですからねえ、寒いはずです。
冬至のころにもお話ししたとおり、四季の変化が起こるのは地球の自転軸が傾いているからでしたね。傾いたまま太陽のまわりを回っていくので、軌道上のどこにいるかによって太陽光線があたる角度が変化していく。これが気温の変化をひきおこして、季節が生じます。
じつは、地球と太陽との位置関係には、変化していく要素がもうひとつあります。地球が太陽のまわりを回っている軌道はまん丸ではなくて、楕円形を描いています。かつ、太陽はその中心でなく少し端に寄った場所にあります。そのため、地球と太陽のあいだの距離は一定しておらず、遠い時もあれば近い時もあるんです。最も遠くなるのを遠日点、反対にもっとも近くなるのを近日点といいます。
それぞれがいつになるのか、どちらもごくわずかずつ移動していくので時代によって異なりますが、いまの時代は遠日点が7月上旬、近日点が1月上旬です。1月上旬っていまごろですよね。今年の場合は1月3日でした。地球はきのう近日点を通過したばかり、つまり、いまごろが一年で太陽にいちばん近い時期なんです。
では、近日点と遠日点ではどれくらい地球と太陽の距離が変わるのか。その答えはなんと約500万km。これ、地球の直径にしてざっと400個ぶんの距離です。そんなに違うのなら、むしろ今は暖かい季節であってもよさそうな気がしちゃいますよねえ。
そうならないのはなぜかというと、地球と太陽の平均距離はもっとはるかに大きい数字で、およそ1億5千万km。500万kmはわずか3%程度の違いでしかないんです。もちろんこの3%の差による違いは確かにあるのですが、地軸の傾きがもたらす変化の度合いのほうが圧倒的に大きいので、季節には影響を与えないんです。
今は冬だ冬だといいますが、考えてみれば南半球は夏まっさかり、おなじ地球上であっても場所によって全然ちがいます。地球全体で見ればいまは年間でもっとも太陽から受け取るエネルギーが多い時期ではある、のですが、局所的に見ていくとそうはいかないんですね。
まあちょっと残念な話ではありますけれど、それでも、日中お日様を感じた時、本当はいまいちばん近くなってるんだと思えば、あくまで気持ちの上ですが、陽射しから受け取る温もりがほんの少し暖かく感じられるかもしれませんよ。
太陽にいちばん近い、でも、いちばん寒い季節。しっかり乗り切っていきましょう。
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と、そんな話題からスタートした、2018年1月4日のSmile on Radio。
普段とはやや趣向を変えてお送りしました
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◎Event Information◎
年末年始の休みにつづいて3連休。お休み継続というかたも?そこで、この連休に関連したイベント情報をピックアップ。
*新居関所に浜名湖産のカキを味わう「牡蠣小屋」が今年も登場!新居関所の駐車場に、1月6日(土)~2月25日(日)の間、土日祝日限定で牡蠣小屋が設置され、焼き牡蠣体験が楽しめます。10:00~14:00、焼き牡蠣体験/4個1080円(税込)※牡蠣がなくなり次第終了※価格は漁獲量による変動する場合があります。【お問い合わせ】泉町発展会 080-3075-5970 10:00~17:00※当日の電話予約は不可
*6日(土)には
「平成30年浜松市消防出初式」がアクトシティ浜松で。展示イベントホールでは式典が執り行われ、屋外では消防特殊車両の展示、救助訓練・消火訓練展示、起震車やミニ消防車の乗車体験のほか、浜松鳶建設工業会による梯子乗りの妙技!消防職員、消防団員、消防車両による分列行進やイベントの最後を飾る一斉放水も必見です。9:30~11:40【お問い合わせ】浜松市消防局消防総務課 053-475-7523
*翌7日(日)に開催されるのが、
「雑多な音楽の祭典 スタ☆タン!2」。楽器にとどまらずありとあらゆる音を対象に、全国各地から多種多様なパフォーマーが集い白熱したオーディションを行います。2016年6月に第一回のご案内にスタジオにお出でいただきました。アクトシティ浜松 中ホールにて13:00~19:00、入場無料【お問い合わせ】NPO法人クリエイティブサポートレッツ 053-440-3176
*こちらも恒例、「第74回熱海梅園梅まつり」が6日(土)から始まります。日本一早咲きの梅が楽しめる熱海梅園。早咲き〜中咲き〜遅咲きの順に472本59品種の花が咲き誇ります。また、期間中は熱海芸妓連による演芸披露や野点茶会、甘酒無料サービスなどが行われます。開花状況は
観光協会ホームページでご確認を!開園時間/8:30~16:00 入園料/市民・宿泊者100円、一般300円【お問い合わせ】熱海市観光協会 0557-85-2222
*干支に関連したイベントでは、
東海大学海洋科学博物館で「干支の生きもの -戌-」が8日(月・祝)まで開催中。顔つきが「犬」に似ていることが名前の由来と言われるイヌザメ(犬鮫)やチンアナゴ(狆穴子)など今年の干支 戌(いぬ)にちなんだ海の生きものたちが1階エントランスホールで展示されています。開館9:00~17:00、入館料/大人1500円、こども750円【お問い合わせ】054-334-2385
*いかがでしたでしょうか。「静岡トピックス」のコーナーでご紹介した、ペットと一緒にお参りやお祓いができる神社
「神祇大社(じんぎたいしゃ)」もあわせて、お出かけ計画の参考にぜひ!
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◎Happiness Style◎
野菜ソムリエ・尾白進哉先生とお電話で。テーマ食材『ロマネスコ』について教えていただきました。
※写真はイメージです © photolibrary
*カリフラワーの仲間である新顔野菜。フラクタルの構造をもち先端が尖った、まるでアート作品のような外観をしたお野菜です。(不勉強ながら今回初めて知りましたが、画像を見て「はじめて見た気がしない」のは、フラクタル図形の画像が面白くて何度か見ているからかも…)。
*尾白先生が初めて目にされたのは10数年前、イタリア・ローマのマルシェでのことだそう(ロマネスコとは「ローマの」との意味ですからまさに本場ですね)。近年はわが国のスーパーにも出回るようになり、地元静岡県でも栽培されているそうですよ。
*12~2月の寒い冬が旬、まさに今です。疲労回復、風邪の予防、老化防止が期待できるビタミンC、塩分を排泄する役割があり高血圧に効果が期待できるカリウム。また、ロマネスコにかぎらずカラフルなカリフラワーにはβカロテンやアントシアニンなど白いカリフラワーよりさまざま栄養が含まれています。
*今回のおすすめ調理方法は『ロマネスコのから揚げ』。かために茹で冷ましたロマネスコに薄くから揚げ粉をつけて揚げます。お好みでカレー粉やバジル、パセリなどを混ぜて揚げるのもおすすめです。気になるお味や食感ですが、甘みがあってホクホクした食べごたえとのこと。ぜひ試してみます!
*毎回大好評の
「シャンゼリゼ野菜コンシェルジュ」。毎回ひとつのお野菜を取り上げて、シェフ特製のスペシャル料理とともに野菜ソムリエのみなさんがくわしく解説してくださいます。1月は6日(土)、12日(金)の2回、ランチタイムの開催です。
*1月28日には
豊橋市こども未来館「ここにこ」にて
「豊橋田原食農教育推進フォーラム」が開催。「男子ごはん」でお馴染みの栗原心平さんのクッキングショー、親子調理体験やベジフルアートなど盛り沢山!10~15時、入場無料です【お問い合わせ】豊橋市農業企画課 0532-51-2464
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『My Choice Time〜天の光はすべて星』
今回は太陽系内の天体から「小惑星」について、そしてお正月らしく日本の神話から、オオクニヌシとスサノオの物語をご紹介しました。
2010年の「はやぶさ」の帰還をご記憶の方も多いことでしょう。「はやぶさ」は「イトカワ」という小惑星を探査して微小ながらサンプルを地球に持ち帰りました。
そして今は「はやぶさ2」が別の小惑星「リュウグウ」を目指して飛行中です。いよいよ今年の6月後半に到着、そして東京オリンピックが終わったあと、2020年の年末に地球に帰還する予定になっています。
小惑星とは、火星と木星のあいだの軌道に極めて多数存在する微小な天体で、この領域を「小惑星帯(英語ではアステロイドベルト)」と呼びます。
発見された当初は、火星と木星のあいだにかつて存在した惑星が何らかの原因で破壊されてできたという説が唱えられていましたが現在はこの説は支持されておらず、惑星になれなかった原始太陽系のガスや塵でできているものと考えられています。
つまり、小惑星は原始の太陽系で惑星が作られていった頃の状態を今も保っている、いわば「惑星のタマゴ」なんです。小惑星からサンプルを持ち帰ることで「惑星の元になった材料がどんなものであったか」「惑星が誕生するころの太陽系内の様子がどうであったのか」さらには、「生命の起源」についての手がかりを得ることが期待できるというわけなんです。探査の成果に大いに楽しみです。
「はやぶさ」が到達した「イトカワ」も、「はやぶさ2」が向かっている「リュウグウ」も、探査の対象となったことで名付けられたもので、それまでは数字とアルファベットを組み合わせた符号で呼ばれていました。「リュウグウ」の場合は、2015年の夏に名称の一般公募がおこなわれ、同じ年の10月、国際天文学連合で正式に認められています。
小惑星の名前は、はじめは他の太陽系内の天体と同様ギリシャ・ローマ神話の神や妖精から採られていましたが、たくさん見つかるようになると、他の神話や民間伝承に登場する神や妖精、あるいは文学作品の登場人物が使われるようになり、さらに増えてくると、実在の人物の名前や地名なども使われるようになりました(イトカワもそうですね)。
それでもやはり神話や伝説に由来する名称が望ましい、というのが国際天文学連合の定めたルールで、「リュウグウ」が選ばれたのにはそのルールにも合致するという理由もあったそうです。
こんなふうに、小惑星の名前にはきわめて多彩なバリエーションがありますから、星座のお話では基本的にギリシャ神話をご紹介することになりますが、小惑星の中には、日本の神話から名前が取られているものもいろいろあるんです。
たとえば、国生み神話のイザナギ、イザナミ。太陽の神アマテラス、月の神ツクヨミ、あるいは、サッカー日本代表のエンブレムでお馴染みのヤタガラス。そしれから、「ヤマタノオロチ退治」のスサノヲ、「因幡の白兎」のオオクニヌシ、などなど、けっこうたくさんあるんです。
というわけで、今日ご紹介したのはスサノヲのもとを訪れたオオクニヌシの物語でした。
突然現れた娘の彼氏(スセリビメが連れてきたオオクニヌシ※この時点ではオオナムチ)を気に食わないスサノヲ、娘を渡してなるかとばかり命がけの試練を与えるのですが、それをみごと乗り越えたオオナムチに娘とオオクニヌシの名を与える、というストーリー。
かの芥川龍之介が「老いたる素戔嗚尊」として、ほぼ古事記そのままのストーリー展開で小説化しており、古代と現代を通底する人間ドラマになっています。興味をお持ちの方、ひもといてみてはいかがでしょう。(著作権が消滅しているので
Kindleや
青空文庫などにて無料で読むことも可能です)
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であであ、
お聴きいただいたみなさま、ご出演いただいたみなさま、ありがとうございました!
また来週〜〜(^-^)ノシ