みんなすっかり全てラジオ

とむさん

2018年01月25日 21:32

寒いですねえ〜。
日本列島には史上最強クラスの寒気が流れ込んでいるとのことで、このさき数日は厳しい寒さが続きそうです。そして、この強烈な寒気から抜け出すかどうかといったあたりの来週水曜日に「皆既月食」がおこります。ほぼ1週間先なんですが、来週この番組をお送りするときには過ぎちゃってますから、ちょっと早いですけど今日ご案内しますね。

「みんな」「すでに」と書いて「皆既」月食、月がすべて地球の影に入ってしまう現象です。この「皆既」っていう二字熟語、難しい漢字ではないんですが意味がちょっとつかみにくいんですよね。「みんな」はまあわかるんだけど、「すでに」ってどういうこと?って思っちゃいます。

「既出」や「既読」「既存」、「既婚者」「既製品」に「既得権益」、いずれも「すでに」って意味ですよね。でもこの「既」という漢字の成り立ちは「ごちそうを食べ尽くしてげっぷが出るさま」を表したもの。つまり本来は「すっかり、全て」という意味だったんだそうです。のちに、あることが完了している状態ということから「すでに」という意味でも使われるようになったんだそうで。だから「皆既月食」とは「みんなすっかり全て月食」って意味なんですね。

月食は、月が地球からみて太陽の反対側に回り込んだ時におこります。太陽の光を受けた地球の背後には影ができています。ふだんこの影は存在がわかりませんが、地球の影の中を月が通過することで、月が暗くなったり、欠けたように見えます。これが「月食」です。部分的に欠けるのが「部分月食」、みんなすっかり全て隠れるのが「皆既月食」です(^^)b

月が太陽の反対側に回り込む状態って、じつはほぼ30日に一度おこっています。月はおよそ30日の周期で地球のまわりを回っているんですからね。でも、その回転する軌道が太陽に対して少し傾いているため、ふだんは地球の影からそれたところを通っていき、月食にはなりません。ふだんのこういう状態が「満月」なんです。

つまり月食とは、満月のとき、月の軌道がたまたま地球の影の中を通る場合にだけおこる現象なんです。日本で見える皆既月食が起こるのは3年ぶりのことで、そのうえ今回は条件がいいんです。月食の起こる時間帯はまちまちで、明け方近くだったり日が暮れたばかりで月が低い位置にあって観察しにくいこともよくあるんですが、今回は皆既食の状態になるのが夜の10時ごろから11時ごろにかけて。月が高い位置にあってよく見えるし夜更かしと言うほどでもない、絶好の条件なんです。

月食を見るのに特別な機材や準備は必要ありません。空を見上げるだけでいいんです。さまざまな天文現象がありますが「街中でもどこでも、機材がなくても、誰でも楽しめる」という意味ではこれほど見やすいものは他にありません。流星群のように出現を待っている必要もありませんから、ときどき空を見るだけでじゅうぶん楽しめるんです。ぜひご覧になってみてください。

1月31日の夜、まず9時ちょっと前から月が欠け始めます。誰が見ても「満月が欠けてきた」とはっきりわかります。そしてそのあと1時間ほどかけて月はどんどん欠けていきます、短時間の変化に加えて、欠けていく月の形がふだんの月の満ち欠けとまるでちがうんです。見たことのないような月が見られますよ。5分とか10分おきぐらいにチェックするのがおすすめです。

そして夜10時少し前、月はすっぽり地球の影に入ります。このとき、真っ暗になって見えなくなるのかというとそうではなく、「赤銅色(しゃくどういろ)」と呼ばれる赤黒い色に見えます。赤黒い月が空にぼんやり浮かんで見える、実に神秘的な光景です【画像提供:国立天文台】。この状態が11時ちょっと過ぎまで続きます。その後、明るい部分が見えはじめ、おおむね1時間かけて、つまり深夜0時を少しまわるころにかけて、だんだん満月に戻っていきます(この時も、ふだんならありえない形の月が見えますよ)。

素晴らしい天文ショー、ぜひ楽しんでいただきたいですが、言うまでもなく、防寒対策はくれぐれもです。くどいですが、ずっと外にいて見続けていなくちゃ楽しめないというものではありませんから、ときどき外にでて月の様子をチェックするだけでもじゅうぶん楽しめますよ。

次の皆既月食はおよそ半年後の7月28日にもおきますすが、月食が起こるのは夜明け前の西の空低いところ、そのうえ月食の途中で地平線に沈んでしまいますから、観察のしやすさでいったらもう今回は圧倒的です。次に同じくらいに見やすい条件になるのはいつかというと、2022年11月8日。その次はなんと2032年4月25日になっちゃいます。
こんなに条件のいい月食は本当にレアなんです。晴れることを祈って、見逃さずに楽しみたいですね。

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と、そんな話題からスタートした2018年1月25日のSmile on Radio木曜日。登場いただいたのは…

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Today's Smile

日本年金機構 浜松西年金事務所 副所長の兼子公彦さんをスタジオに。年金について詳しく伺いました。

年金というと、お年寄りだけが関係している制度だと思いがちですが、老後の所得保障である老齢年金、病気やけがで障害が残った時の保証である障害年金、そして一家の働き手が無くなった時の保証である遺族年金の3種類があります。

老後の備え(終身で保障され物価スライドや賃金スライドにより実質的価値が維持されるという特徴があります)にくわえ、高齢化とともに少子化・核家族化が進んで昔のように近くに住んで親の面倒を見ることが難しくなってきている現代、自分自身の老後と高齢化する親の扶養の問題を社会全体で支えるという意味も持ちます。「積立方式」でなく「賦課方式」(年々の給付を蓄積した基金ではなく年々の歳入によってまかなうこと)であることも特徴です。

サラリーマンの方や公務員の方は「厚生年金保険」、20歳から60歳までの自営業、専業主婦、学生そして無職の方は「国民年金」に加入します。厚生年金保険は会社が加入手続きや支払いを行いますが、国民年金はご自身で手続きが必要ですから、該当する方でわからないことがあればお近くの年金事務所にご相談ください。

何らかの理由で保険料の支払いが困難なとき(上記のように学生や無職の方も対象ですからありえますよね)には、納付の猶予や免除という制度があるそうです。こうした制度についても手続のしかたを案内してもらえるそうですから、なんにせよ、まずは相談することが大事なんですね。

さらに、外国から移住されるかたが増加しつつある現状をうけて、日本年金機構では、通訳提供サービス業者を介して相談に応じる「マルチランゲージサービス」を導入しており、浜松西年金事務所ではすでにこのサービスを開始しています。英語、中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語が対象とのこと、日本語の苦手な方も安心してご相談ください。

一日に100人以上の方が相談のために訪れているそうで、混雑することもありますが、じつは事前予約が可能です。申し込みは【ねんきんダイヤル0570-05-1165】。混雑時も長く待つことなく相談が受けられ、事務所側も相談内容をあらかじめ把握して実情に応じた準備ができるので相談時間の短縮にもなりますからおすすめです。なお予約の際は年金手帳や年金証書で「基礎年金番号」の確認を!

ネットを活用したサービスもあります。「ねんきんネット」では、パソコンやスマートフォンからいつでも自分の年金記録を確認できるほか、将来の年金見込み額を確認することもできます。利用には登録(ユーザIDの取得)が必要ですが、上記リンク先から手続できます。ぜひチェックしてみてください。

浜松市内には西年金事務所のほか東年金事務所があり、静岡県内には合計9ヶ所の年金事務所があります。年金について、よくわからないことやもっと詳しく知りたいことがあったら、お近くの年金事務所へぜひご相談ください。ご相談はお気軽に!とのことですよ。

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Happiness Style


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