2019年02月21日
春一番とラジオ
昨日はポカポカ陽気でしたねえ。静岡県内でも何箇所かで20度を上回り、浜松も19.5℃と今年最高の気温を記録、これは4月中旬並みですから2ヶ月近くも季節を先取りしちゃったわけです。全国各地でも気温が上昇して、九州北部と四国で「春一番が吹いた」との発表が気象庁からありました。こういうニュースを聞くと、春がやってくるんだという実感がわきますね。
「春一番」という言葉には、いかがでしょう、「春を呼ぶ風」といった良いイメージをお持ちのかた、多いと思います。でもじつは、本来は必ずしもいい意味の言葉ではなかったようなんです。この言葉の由来は諸説あるようですが、江戸末期の安政6年(1859年)3月17日に、五島列島沖で強い南風によって漁船が転覆して53人もの方々が亡くなるという大きな事故があり、それ以来、漁師さんたちのあいだで、春先に初めて吹く強い風を「春一」ないし「春一番」と呼ぶようになった、というのが定説になっているそうです。つまり海難事故を警戒する言葉だったんですね。
そのあとも長いあいだ船に関係する人たちに使われていた言葉で、昭和30年代に入ったころから気象関係者が使うようになり、マスメディアで初めて使われたのは昭和37年のこと。この年の2月、新聞の夕刊に「地方の漁師達は春一番という」とか「俗に春一番と呼び」などといった文章が掲載されたそうです。
でも「春一番」という言葉が一般に知れ渡ったのは、なんといっても昭和51年(1976年)3月にアイドルグループ「キャンディーズ」がリリースしたシングル「春一番」の大ヒットでした。海難を引き起こす危険なイメージではなく、風が吹いて暖かさを運んできました、もうすぐ春ですね、恋をしてみませんか、という明るいイメージで描いて「春一番」という言葉を浸透させたんです。
現在、内陸部や沖縄、北日本など春一番が吹かない地域をのぞいた全国で「春一番の発表」がおこなわれていますが、じつはこれ、ほぼキャンディーズ以降のことなんです。このころまで「春一番」は、関東地方だけで発表されていたんですが、このヒットで言葉が知れ渡ったこともあり、全国の他の地方の気象台でも発表するようになったんだそうで。おそらく「春一番」についての問い合わせもたくさんあったんじゃないでしょうか。もちろんこれは「防災情報の充実」という側面もありますが、この曲のヒットは気象庁の業務にまで影響を及ぼしたんですね。
さてそれでは気象庁における春一番の定義とはなにか。基本的に、立春から春分まで(今年で言えば2月4日から3月21日まで)のあいだに日本海で低気圧が発達して、南寄りの風が強く吹いて気温が上昇することが目安です。風速や気温などの細かい部分は地方それぞれの実情に合わせて異なっていて、東海地方では「名古屋・ 岐阜・津・静岡の地方気象台のいずれかで、最高気温が平年値を上回り、最大風速8m/s以上の南寄りの風が吹き、さらに気圧配置等の気象条件を考慮して判断する」としています。
この条件をクリアする風が吹かない年もあって、1989年から昨年までの30年間で東海地方で春一番が吹いた年は14回ありました。ほぼ確率五割といったところですが、2016年から去年までは3年連続で吹いていて、去年が2月28日、一昨年は2月20日、そしてその前の年は2月14日でした。ちなみに去年は津と名古屋の気象台で条件をクリアしたのですが、一昨年とその前は静岡地方気象台だったんですよ。
さあ今年はどうなるでしょう。やはりポイントは風向きでしょうか。この地方、冬場は西よりの風が強く吹きますが、いくら強風でもこの方向の風は春一番と呼びませんからね。「南寄りの強い風」ですよ。
さすがに今日は昨日ほどには気温上がりませんが、平年よりは高めになりそうです。二十四節気でもおとといから「雨水」。これは「雪や氷が雨や水に変わるころ」という意味ですから、まさしく、雪が溶けて川になって流れていく季節です。も〜すぐ春、ですね。
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と、そんな話題からスタートした、2019年2月21日のSmile on Radio。
登場いただいたのは…
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◎Today's Smile◎
「染め紡ぐ浜松」代表、かつ『いとへんのまちプロジェクト』メンバーでもあり、「海の湖HAMANAジェンヌ」としても活動されている廣上明子さんにお電話をおつなぎしてお話を伺いました。
*浜松注染ゆかた・遠州木綿きものをキーワードに活動している廣上さん。「染め」は浜松伝統の注染そめから、「紡ぐ」は遠州木綿から。職人さんや作り手さんと消費者など、人と人とを紡いで地元浜松を応援したい、という意味を込めて「染め紡ぐ浜松」と名付けたそうです。
*「染め紡ぐ浜松」の活動は大きく3つ。①自分でゆかたや着物を着れるようになろう、という「着付けの練習会」②着れるようになっても着る機会がないという声もに応えて「着る機会を作る食事会やイベント企画」③生地を織っている機屋さんや注染工場、ゆかたメーカーさんなどの「工場・工房の見学会」の開催です。また、少しでも敷居を下げたいとの思いから「浜松注染そめゆかた、遠州木綿きもののレンタル」も。
*そもそものきっかけは、お友達が集まった際に「自分で浴衣や着物が着れるようになったらかっこいいよね」という話から「まずは浴衣から練習してみよう」ということになり始まった活動なのだそうです。これが上記の①、今もつづく「着付け練習会」につながっているんですね。
*「着付け練習会」は東部協働センターを会場に月2回ほどのペースで平日の夜に開催中。「教室」ではなく、みんなで集まって練習する「練習会」です。自分で着たことがない初心者さんも大歓迎。「家に伝わる着物を着てみたい」などの声も多いようです。年齢層も20代~60代と幅広いそうですから、お気軽にお問合せを!公式ブロクの「着付け練習会スケジュール」カテゴリーに詳細情報がありますのでぜひご覧下さい。
*「海の湖HAMANAジェンヌ」は昨年9月に発足した、地元の女性11人からなるSNSの情報発信チーム。共通のタグ(#visit浜名湖 #海の湖HAMANAジェンヌ #海の湖)を使って浜名湖/浜松の魅力を伝えたり、「浜松大好きネット」を運営する公益財団法人 浜松・浜名湖ツーリズムビューローが企画する観光プログラムの体験モニターとしても活動しています。FMハローのパーソナリティ、小川さん遊佐さんも参加しているんですよ、リンク先をぜひ!
*そして『いとへんのまちプロジェクト』。先月もメンバーである和裁士の塚本さんにご出演いただきましたが、地元・浜松で作られている織物・染めものを、もっとたくさんの方に知ってもらいたい、そして楽しんで使ってもらいたい、着てもらいたいとの思いで活動するプロジェクトで、ゆかたのメーカーさん、染色作家さん、注染そめの職人さん、和裁士さん、着物の問屋さん、呉服屋さんなど、繊維や着物に仕事として関わっている方々とともに、廣上さんは消費者の立場で参加されています。
*イベント『第四回 いとへんのまち』の開催が近づいてきました。3月23日(土)・24日(日)の2日間、浜松モール街Anyの1階フロア―を貸し切っての開催です。「浜松注染」「遠州木綿」「和の手仕事」に関わるブースが並び、「浜松注染そめのゆかたの新作」「手ぬぐい」「遠州木綿きもの」「手描きの帯」「和のアクセサリー」「静岡伝統の駿河下駄」など、職人さん、作り手さんと直接お話しながら試着したり、コーディネートも楽しみながらお買い物ができます。
*今年は新たに、オリジナルのワンちゃんのデザインの手ぬぐい屋さん、香道の出展、メンバーおすすめの浜松の美味しい食材を使った食べ物・飲み物・お茶・スイーツなどのフードブースも増えたとのこと!毎年大人気の職人さんによる、浜松注染そめの実演体験、お着物の仕上げ加工の実演や和裁のワークショップ、男女それぞれの帯結びのミニレクチャーコーナーもあります。詳細は公式サイトの出展情報をぜひご覧ください。
*「きもの・ゆかた・伝統」と聞くと、堅苦しいとか押し売りされそうとか女性向けというイメージがありがちですが、「敷居の高さをなくしたい」という思いで開催されているイベントで、女性だけでなく、お子様も男性も入りやすく楽しんでいただけます。きものに興味があるけど呉服屋さんに入るのは勇気がいる…なんていう方もお気軽に遊びに来てください、と廣上さん。そして、地元のまだまだ知らない魅力を感じていただきたいです!とも。みなさまぜひ足をお運び下さい。
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◎Happiness Style◎
ひろみち料理教室・野崎広路先生とお電話で。
*身近な食材を使って手軽に作れる美味しい創作料理を教えてくださるひろみち先生。今回は『ふんわり卵のオムライス』を教えていただきました。みんな大好きオムライス!それも「ふんわり卵」ときた日には、これはもうたまりませんぞ〜!
*いつものように材料も手順もとっても簡単。卵を溶く際にマヨネーズを加えること、ケチャップはご飯の前に投入して具材と一緒に弱火で炒めることなどがポイントです。卵でチキンライスを包む方法も「なるほど〜!(@o@)」です。うわあこれはもう間違いない!先日開催された「男の料理教室」でも大好評だったそうですよ!※上の画像はそのとき撮影されたものをお借りしました。
*好評のひろみち先生の料理教室は、
◎「男の料理教室」毎月第3土曜日…次回は3月16日
◎「クッキングママ料理教室」毎月第4月曜日…次回は2月25日
どちらも雄踏文化センターで午前中(10:00〜12:00)開催です。生徒さんは随時募集中!お問い合わせは先生の携帯【090-2189-4575】までどうぞ。
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◎とむさんのMy Choice Time◎
木曜日のMy Choice Timeは、時代や世代を超えて輝き続けるサウンドをピックアップしてお届けしていきます。
今日は、月に一度の「テレビまんが主題歌メモリアル」。世界に誇る日本のTVアニメ黎明期のアニソンを特集するシリーズです。
シリーズ第2弾は、シリーズ第二弾は「魔法少女の系譜 その1」と題して、「魔法少女もの」ないし「魔女っ子もの」と呼ばれる一連の作品の原点、1966年から1972年までに放送された3作品をとりあげました。
お届けしたナンバーは、
『魔法使いサリー』から
◎魔法使いサリー
◎魔法のマンボ
◎いたずらの歌
◎パパパのチョイナ
『ひみつのアッコちゃん』から
◎ひみつのアッコちゃん
◎すきすきソング
『魔法のマコちゃん』から
◎魔法のマコちゃん
◎ボクはマコについていく
の8曲でした。
このシリーズ、来月も第二週か第三週にお届けする予定です。どうぞお楽しみに!
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お聴きいただいたみなさま、ご出演いただいたみなさま、ありがとうございました!
また来週〜〜(^-^)ノシ
初期盤・クラシックレコード専門店「RECORD SOUND」
Posted by とむさん at 18:09│Comments(0)
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